20字要約
抽象で、具体に振り回される日常が変化する
なぜ、あの人と話が合わないのか
話が合わない人がいます。
それは、知識や経験が十人十色がために発生するものです。
仕事上で考えてみましょう。
上司は言うことがコロコロ変わります。
「A社にいってこい」と指示した上司が翌日に「B社にいけ」と言う。
これについて「コロコロ変わっている」と部下は思います。
しかし上司からしたら、
「既存顧客の訪問数が減っていて売上に影響している」ことを懸念している。
だから、A社にもB社にも行くことは、ブレていない証拠なのです。
お互いの視座の違いがコミュニケーションギャップを生むのです。
このギャップを埋めるのが「抽象」です。
抽象とは
- ひとことで表現する
- 目的にあわせて言い換える
- 図解する
- 構造化する
本書では、抽象とは広範囲にわたる複数のモノや事象を、ひとつの共通する理論で統合することです。
目の前に、混在する具体を「要するに〇〇」「本質は〇〇」「つまり〇〇」にすることです。
複雑さがコミュニケーションギャップを生むので、抽象によりシンプルにする作業です。
前述の上司であれば、
「要するに、既存顧客の訪問数が減っていて売上に影響しているからA社、B社へ訪問する必要がある」
ことを伝えればいいのです。
しかし、これが出来ない。
抽象と具体の間は、意識しないと行き来できないと本書では解説してます。
抽象の視座を持つ(上司)と、具体(部下)の世界は良く見えます。
見えているから、理解していない相手(部下)にイライラする。
部下は、知識も経験も未熟で抽象の視座を持たないから
「A社へ行け」
「B社へ行け」
の具体に振り回されるのです。
双方が相手の「抽象度(知識、経験度)」を意識することで、相手と通じ合えるようになります。
抽象の取扱い
一方で
抽象はリアリティの欠如を生むとも解説されています。
理由は、統合するために「都合のいいように切り取る」必要があるからです。
「本質がズレている」という人(上司)がいます。
抽象の視座から、本人は本音で話しています。
しかし、抽象は統合するために「都合のいいように切り取る」ことをしています。
自分の中の、「切り取った本質」で物事を判断して、
相手が違う意見を言うと「本質がズレている」と発言するのです。
必要なのは、抽象と具体の往復です。
「抽象⇆具体」なのです。
本書の学び~抽象で、具体に振り回される日常が変化する
発生している事象「具体」ばかりに目を向けると、日常を振り回されます。
一方で、「抽象」の視座で話をするとリアリティが欠如して、周囲との共管がとれなくなります。
「抽象⇆具体」両方の世界を行き来することが重要になります。
本書では、「抽象⇆具体」のトレーニング方法が29項目にわたり解説されています。
私は、その中で「なぜ」という疑問詞を使った方法を実践しています。
「なぜ」は、2つの事象の関係性に投げかける唯一の疑問詞だからです。
「なぜ」で、人間関係を良好にしています。
生活で、人とのコミュニケーションで悩みが尽きない方は本書をご覧ください。
~ 了 ~
『抽象で、具体に振り回される日常が変化する』の詳細をしり、トレーニングしたい方は、是非、本書をご覧ください。
「具体⇄抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする~細谷 功 (著), 広瀬 竜一 (ナレーション)
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著者 細谷 巧氏とは
細谷 巧氏の著書『具体と抽象』の記事はこちら
ビジネスコンサルタント
また、著述家の肩書で、本を何冊も刊行。
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